インデックス範囲 \(\le n \le \) 信号周期 \(N=\)
\(x[n]\) |
|
|
\(|X(e^{j\omega})|\) \(|X[k]|\) |
|
|
\(\angle X(e^{j\omega})\) \(\angle X[k]\) |
|
|
\(\omega\) | \(\pi\) | |
連続スペクトル表示 DTFT
DFTデータから復元
個別内挿スペクトル
|
ディジタル信号処理の文脈でのフーリエ解析における時間と周波数の双対性の一例として,あまり多くの教科書では取り上げられていない「離散スペクトルからの連続スペクトル復元」を例示します.
離散時間信号の値を \(x[n]\) の欄に入力すると,その信号の
このページでは,「短い離散時間信号の離散時間フーリエ変換 (DTFT)」と同様,非零の値が数点~20点程度の短い信号を扱っています.信号値入力欄では,非零の値を有するインデックス番号の範囲と,その範囲内の信号 \(x[n]\) の値を指定します.インデックス番号の範囲を変更すると,\(x[n]\) の入力欄の長さが変更されます.信号の値としては整数を入力するようになっています.DTFTスペクトルの計算においては,この範囲以外で \(x[n]=0\) と見なし,DFTスペクトルの計算では当該範囲を1周期分の信号と見なしています.この条件において,DFTスペクトルはDTFTスペクトルを周波数領域でサンプリングしたものになります.
DTFT: \(\displaystyle\quad X(e^{j\omega}) = \sum_{n=-\infty}^\infty x[n] e^{-j\omega n}
= \sum_{n=n_h}^{n_h+N-1} x[n] e^{-j\omega n}\)
DFT: \(\displaystyle\quad X[k] = \sum_{n=n_h}^{n_h+N-1} x[n] e^{-jk\omega_s n}\)
ただし,\(N\) は信号長(DFTではこれを信号周期と見なす),\(\omega_s = 2\pi/N\) はDFTスペクトルの正規化角周波数間隔,\(n_h\) は時間領域において信号1周期分の先頭となるサンプル番号です.
左右の矢印を押すと信号が1サンプルずつシフトします.このページではシフトにより左端または右端からはみ出した信号値が反対側へ循環します.ページを開いたときの初期値は,\(0\le n\le 4\) の5点が「1」でそれ以外が「0」の矩形信号です.「1」の範囲をシフトし区間の端にまたがる位置に持ってくると,「1」の区間が分断されるためDTFTの振幅スペクトルおよび復元された連続スペクトルは変化しますが,DFTではこの区間の周期信号と見なしているためDFTの振幅スペクトルは変化しません.
なお,連続スペクトル(DTFTスペクトル,内挿スペクトル)の計算は正規化角周波数で \(-\pi \le \omega \le \pi\) の範囲を800点に分割して行っています.値の絶対値がゼロに近いときは,atan2 で算出される位相の値に誤差が出る可能性があります.
ディジタル信号処理に関するほとんどの教科書において,連続時間信号の標本化と離散時間信号からの連続時間信号復元は説明されています.つまり,離散時間信号を生成する操作は,
一方,上記のような連続時間信号と離散時間信号の関係が,時間と周波数の役割を入れ替えると,非周期信号(連続スペクトル)と周期信号(離散スペクトル)の関係にそのまま当てはまることを説明している教科書は,あまり多くないようです.つまり,連続スペクトルを周波数領域で標本化する操作は
このページでは,離散時間非周期信号の離散時間フーリエ変換 (DTFT) である連続スペクトルを周波数領域で標本化して得られる離散スペクトル(DFTスペクトル)の値から,周期的sinc関数を内挿することでDTFTの連続スペクトルが復元される様子を数値計算により検証しています.つまり,
更新履歴
作成: 2024年7月10日